医療法人 友愛会
千曲荘病院
認知症疾患医療センター

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2020 8/1  第62回開院記念日式典 院長挨拶 永年勤続賞代表挨拶

今日も好天に恵まれ、創業者の創立の熱い想いを共有出来たらと思います。私が、1991年赴任以来、コロナ禍の中、このように3蜜を避け、管理職のみ集合して、ティームス、スピーキャンライデンを使ってのハイブリッド型の式典は初めてです。恐らく、開院記念日としても初めてと思います。1990年代は、日勤帯にソフトボール大会、講演会など、診療を一部休んでの行事もあったと記憶しています。ささやでの夜の懇親会は当時から恒例だったと思います。本日は、開院記念日であります。賢者は歴史に学ぶといいますので、62年という長い歴史を私なりに皆さんと一緒に振り返りたいと思います。
昭和30年台は創業の苦しみの時期で、開設4年目、S37年に当地に転居するまでの自治会の1年に及ぶ反対運動が大きな山でした。昭和40年台は、当時の病院内パラダイスに邁進しようとした時期で病院敷地内に治療工場といった作業場もあったようで、病院内で精神障がい者の幸せを完結しようとした時代です。ただ、発展する当院にs41年再び、大きな試練が襲いました。
 それは労働争議です。当時は個人の権利というより、病院を倒す階級闘争としての目的だったようで、一時は職員を二分する大事件となったようです。(創立者はこの時のストレスで生涯不眠症に悩まされることになります)。3年かけて労働争議を乗り切りましたが、外来患者さんはなかなか、増加せず、創立者は、千曲荘病院を発展させるために、東洋医学にも関心があり、進取の精神に富んだ方でしたので、s44年、良道絡という針治療に活路を見出そうとしました。この治療法が徐々に{千曲荘のはり}として地域に受け入れられ、精神科病院の外来の敷居を下げることに成功しています。その後も外来患者数は増え続け、h17年はり治療はその使命を終えて、中止となりましたが、当院の発展に大いに貢献しました。
 S50年台は真の発展期です。当時では地域で一番早く取り入れたレセコンが動き、レントゲン等機材も充実しs55年には念願の2つの病棟を新築し、250床と増床しています。ただ8人部屋が普通で、今から見るととても密な構造ではありました。当時から、スポーツ活動が活発で、東信地区の精神科病院でスポーツ大会をすると当院が圧勝を続けていたようですが、数年で中止になったようです。
 昭和60年台に入ると、宇都宮病院事件等をきっかけに精神保健法となり、病院から地域医療優先に国の施策が大きく舵を切りました。
 平成の30年間は私も含めて、ここにいる皆さんも体験した、精神科治療法の発展期です。特に薬物療法の大きな進歩で、精神障碍も方も、リカバリーを目指すのが当たり前になり、一般就労できる方も増えてきました。創業当初より、精神障碍への偏見も徐々に減り、国が目指す地域包括ケアシステムの中核医療機関として当院の果たす役わりは益々重くなっています。外来患者さんも、この30年間で増え、スタッフ数も増えました。
 令和は、災害、コロナ禍で始まり、先行きが不安視されます。激動、激変の時代かもしれません。しかし私たちのやるべきことは変わりません。一方で、私たちの組織は歴史の荒波を経験してより強くなっています。以前話したことのある、組織の進化型モデル(ティール型)に照らすと、この病院はこの地域で何を実現したいのか?この地域はこの病院に何を望んでいるのか?この病院がなかったら、この地域は何を失うのか?と問いかける必要があります。私の実現したいビジョンは明確です。この地域で、障害があっても、今はなくてもあらゆる人が、偏見、差別のない、互いの個性を尊重し、幸せを願う地域共生社会創りです。その過程の目標として、様々な障害を持つ方を支えるネットワーク、すなわち地域包括ケアシステムの自他共に認められる質の高い中核医療機関となることです。そのために常に質の向上に励み、先のビジョンの実現に邁進することです。我々の目標は明確です。この先、まずは70周年、そして100周年に向けて、愛、信頼、奉仕、希望の理念の下、各人人間的成長、学習を継続し、みんなで力を合わせて、当院のビジョンの実現にために頑張りましょう。

南3階病棟 佐藤聖師長挨拶(永年勤続者、功労賞の代表として)

本日は開院62周年おめでとうございます。
昨年の今頃は60周年記念研修旅行の真っ只中で、例年であれば盛大にとり行われていたはずの式典でしたが、規模を縮小となる形でも、こうして表彰していただくことができ感謝申し上げます。
私が20年前に入職し、最初に配属された部署は、第一病棟の閉鎖病棟でした。当初は看護学生として看護補助業務に就き、当時の私は精神科というものがどういうものか知る由もなく、ただただ指導者や先輩から看護補助業務を覚えてくことが精一杯でした。
当時の業務としては、グランドの坂にある焼却炉で可燃ゴミを焼却したり、定期的に換気扇の掃除や一病棟のピットに潜って、保護室のトイレから流された物を取りに行ったりと、今でも懐かしく感じる業務が盛りだくさんでした。そうした中でも、確実に技術に磨きをかけたことは、廊下のワックス剥離とワックスがけだと思います。
また患者さんとの思い出としては、2階のデイルームで将棋を指したり、グランドでソフトボールをしたりと今よりも患者さんと共に活動することが多く、まだ年に一回の運動会が行われ、患者さんも病院という場が自宅と同様に、『生活の場である』という印象が色濃く残っていた時代でもあったと記憶しています。
当院も20年前から比べると、東棟の増築や、1・2病棟の解体、南棟の落成と、患者さんを取り巻く環境や精神科医療も変化し、私自身も師長という役職を任され、当時の私には想像もつかないことであると感じています。
今、世界を震撼させている新型コロナウイルスですが、これまでの当たり前の生活が、新しい生活様式に変化を求められ、『当たり前』がいつしか当たり前ではなく、その変化を多様に対応できるよう、自分たちも変化していかなければならないことを、教わっていると感じています。さらにこれから10年20年と、精神科医療やそれを取り巻く環境も変化していく中で、私たちも培った知識に奢ることなく成長し続け、その変化に多様に対応できる医療者であり続けなければならないと思います。
 最後になりますが、今日この日を迎えるにあたり、私事ではありますが一つ心残りなことがあります。例年諸先輩方が会食会の後にご馳走してくれた二次会に、今年は私が後輩にしてあげられないことです。今日はお財布の紐を気にすることなく無事に家に帰ることができそうです。本当に心残りではありますが(笑)、これをもって代表者の謝辞として代えさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
南3階病棟 佐藤聖

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