遠藤院長挨拶
皆さん、こんばんは
今日は90名弱出席いただきありがとうございました。今日は創設者遠藤利治の誕生日です。創設者が亡くなる数年前に遠藤利治の指示で会費制となりましたが、会費制にしても、たくさんの皆さんに出席いただきありがたく思っています。
今年は特別なことがあまりなく、昨年学会等があり、60周年行事を今年に移してあります。
その一つがベトナム研修旅行で、たくさんの方が参加されましたが、いろいろな思いでレポートを書いていただき、私も楽しみに読んでいます。
その中で、ベトナムで会った人の笑顔が純粋と感じてレポートを書いた方がいます。
どうして純粋なのだろうと、その方なりに考えたそうです。一生懸命働いても月収4万5千円程度で家族を養っていかなければならない。日本に留学したくてもそうはいかない。休む間もなく働き、お客さんには喜んでもらわなければならない。また来てもらいたい。他人のため精一杯頑張っていることが、こんな素敵な笑顔になるんだろうと思ったそうで、私もあたっているのかと思います。
レポート書いた方は、豊かで平和の中で、忘れたものはないか、他人のために一生懸命に時間を使っているかと考えたそうです。日本人が忘れたこころを取り戻してがんばろうと書いていました。
行先として、たまたまベトナムを選んだけれど、ベトナムのエネルギッシュだけれど恵まれない面を感じて、私自信もまたがんばろうと気付いたところがありました。
もうひとつの話題として当院は三者満足死を旗印としています。
信州にもエンドオブライフケア協会支部を、看護師の方がつくられました。私にもお呼びがかかり会員となり、基礎研修に12月の2日間参加してきました。
50代後半の在宅医療を一生懸命されている方が講師をされていましたが、講師の小沢竹俊先生ご自身が本当に身近な人が亡くなる時は、いろいろな思いをし、そこからまたどうやって元気になるか考えてこられたようでした。また、「自分が苦しい、亡くなることを、目の前の方が分かってくれていること」を亡くなる方がわかると笑顔になると、いろいろな経験の中で気づいたそうです。「相手の人が自分のことがわかってくれる存在である」ということを徹底トレーニングする研修でした。
精神科医療では、患者さんの話を聴くと習っていますが、ちょっと違う軸で勉強させてもらいました。
2つのお話しをしましたが、両方とも重なる部分は、私達が対応している人とどうつながっているか、相手の人をどう分かるか、どう応援するかといった点で全く同じです。援助する人が、一番援助を受けなければならない存在であるとの話しもありました。私たちはいろんな面で患者さんをサポートしますが、私たちもいろんな面で苦しんで、つらい思いをして援助されないといけない存在で、人とつながっていないと倒れてしまいます。当院の基本理念の愛、信頼、奉仕、希望は、まさに人と人のつながりの中で、どう成長を展開していくかを日々考えることにあります。
この1年を振り返ると、私達は間違いなく、理念を実現化しつつあります。組織全体のクエオリティが上がっていると感じますし、地域の皆さんからたくさんお褒めの言葉をいただいています。
皆さん、本当に1年間ありがとうございました。 以上
安藤副院長挨拶
今60周年記念誌の原稿を依頼され、書こうとして、参考に50周年記念誌はどうだったろう、書いた記憶がなかったけど、記念誌を見ると書いてありました。
書いたことすら憶えていない状況で、だんだん昔のことが思い出せない状況となってきました。
これから話すことも、前に話したかもしれないので、話をしていたらご容赦願います。
今年1年、個人的な話をすると、親がそれなりに年をとり病気をして、病院に行ったり、ケア会議に参加したりしました。
今までは、自分が医者なので自分目線で話をしていましたが、家族としてどうなのかと考えてみると、いろいろな医者がいるな、この医者にはかかりなくないなとかと思いました。
私が師匠として仰ぐ先生が、「皆さんは自分の病院に、親、兄弟を入院させたい、治療させたいと胸を張っていえますか」おしゃっていたのを思い出します。
自分がやっていることが、患者さんから見てどうなのか、患者さんの家族から見てどうなのか、改めて考えながら診療に向けていけるといいのかなと思います。
私もかれこれ20年以上やっていますけど、いまだに先は長いのかなと感じます。
では、乾杯をいたします。
『皆さま、1年間おつかれさまでした。来年も千曲荘病院、医療法人友愛会、職員友愛会の皆様の発展を祈念して、乾杯。』