院長挨拶
あけましておめでとうございます。今年は65周年後年の年なので何らかの記念イベントが出来ればと考えています。また新西棟関連の工事が一年間は続きます。
今年の大きな目標を3つ挙げます。第一に人材確保、人材教育です。日本の少子高齢化による人口減の流れの中で、ここ数年あらゆる職種の人材確保が困難になってきました。ハローワークのみならず、知人、友人、民間業者、新聞広告等さまざまなルートから人材の確保の努力が必要です。そして青年、中年層はもちろん、高齢層・外国人も対象した人材定着、人材教育をするための組織構造を再検討したいと思います。教育研修はここ数年力を入れて、体系化してきましたが、まだまだ完成の域には届いていません。今年はその中身をより充実できるように専任マネージャーを中心に教育インフラをしっかり構築し、実効性を伴う学習する集団を目指します。私自身も教育委員会等への参加機会を増やしたいと思っています。実際は少数精鋭的部署集団とならざるを得ず、働き方改革も進むので、時間価値を高めるためにデジタル化、機材、等の活用も積極的に取り入れていきたいと思います
第二に「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」(にも包括)の拠点作り、在宅ケアに向けての準備です。今年は2月に主として行政向けに広域アドバザー岩上洋一さんの講演会、3月にはやすらぎセミナーに前沢孝道先生をお招きし上田市に「にも包括」の大きな流れを引き寄せ地域関係者との連携の強化の推進を図りたいと思います。また「にも包括」に必須となる在宅診療の準備、基盤を作りたいと思います。
第三に多職種協同の強化です。言い換えるとチーム医療、チームケアの充実です。昨年の大目標の連携の強化とも重なる面が多いと思います。これにはさまざまな場でのカンファレンス、ピアサポーター等との協同も視野に入れたいと思います。
さて今年4月には診療報酬他障害福祉サービス、介護保険のトリプル改定があります。実務は6月改定になりますが、医事課を中心に部門長はしっかり内容理解し適切な対応をお願いします。4病棟230床体制に1年後スムーズに移行できるように準備しましょう、また障碍者の社会参加、就労への願いは当院の基本方針なのでソーシャルファーム構想を一層進展していきたいと思います。ユマニチュードの最初の実地研修を受けて、この3月でまる2年になります。法人の水平展開に約3年かかると聞いていますが、この1年で「ユマニチュードの哲学」が全職員に浸透していく大切な年となることを期待しています。
今年も学習する集団、ワンフォーオール。オールフォーワン、そして「にも包括」を旗印に日本一の精神科病院を目指して1年間頑張ってまいりましょう。