生命とは『動的平衡』である

メディカルASAHI 2009 8月号に福岡伸一さんという分子生物学者のお話が載っていました。『生命は機械ではなく、常に絶え間なく流れている一種の均衡である』というドイツ生まれの生物学者シェーンハイマ―の唱えた動的平衡という考えの紹介があり、生命操作には慎重でありたいと話されていました。何かにとらわれるのは、動的平衡にとって最もよくないことだという部分を読みながら、人間の本質というのは流れる川のようなもので、何かにとらわれてしまうと、そこに澱みができて、様々なものがそこに集まってきて健康状態を害しているのではないかと、思いました。毎日毎日食事をエネルギーとして取り込み、いらないものは排出し、そのエネルギーを使って、様々な出会い、課題をクリアしながら、喜び、悲しみ、苦しみ成長し、トータルで見ると個性という川は流れていきます。川の水が常に同じものでないように、人間の体も動的平衡を保ちながらも入れ替わっていると考えるならば、ここに一つの希望があります。それは、どんなに悪い状態でも、とらわれず希望を持って生きていくならば、本来のその人に合った個性の音色が奏でられる川に戻るということだと思います。『不足に対する強迫観念はストレスとなり、免疫系など様々な流れを阻害することが原因になります。気にしないことが私の一番の健康法です』と言っておられますが、医療に通じる一番の道は、川の水の流れのように自分を思って、さらさらと何かにとらわれることなく、反省すべき点は反省し元の流れに戻り、未来を信じて生きていくことかも知れないと思いました。

生命とは『動的平衡』である

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