入院生活が長くなったり、認知症の進行に伴ってなかなか 自分の想いを言葉や態度に出せなくなってくると、受け手の私たち看護者がしっかりとその思いをくみ取るように努めない限り、その方の思いを受け取ることができません。そのため、時には「静かにしてるから気持ち悪くないんだろう」と、こちらサイドの考えでケアが進んでしまうことがあります。でも、本当は「気持ちのいいこと」「気持ちの悪いこと」に対して患者さんはとても敏感です。昨年より、病院の中に美容室「クレ」が開設され美容師さんが対応してくれています。坊主頭の患者さんも昔の乙女たちも美容室から帰ってくると、にこにこしています。
また、昨年暮れには病棟のお風呂場に介護浴槽が設置されました。これは、専用車椅子で洗体した後、車椅子のまま浴槽内へはいり、お湯を張るというものです。途中でジャグジーボタンを押すと程よいマッサージ機能もついていて全身の血行を良くし、リラクセーション効果大です。こちらも気持ちが良くて「ほわーん」としたお顔がみられます。
人間誰しも気持ちの良いこと、美しくなることは嬉しいものなんだなと、看護の場面でも整容がとても大事なことだと再認識しています。今後も患者さんの思いに寄り添いながら、入院していても気持ちよく暮らせる環境作りに気を配っていきたいと思っています。協力いただいた皆様に感謝!!師長:堀内幸子