チーム“結い”活動報告 2019.2.18
「認知症とその対応 あんなことやこんなこと起きています」と題して、
認知症ケア支援チームの 堀内、市川 二人で養護老人ホームへお邪魔してきました。
こちらの養護老人ホームさんにも、知的障害、精神障害、認知症の方といろいろな方が生活をしており、トラブルもたくさんあってその対応に苦慮されているそうです。
そこで、介護のいろいろな場面での対応の仕方や、環境、その方の思いやその方自身を知ること、認知症の基礎を勉強すること、スタッフ間での思いの共有などの大切さをお話させていただきました。
■講義内容
1.看護・介護の場面でのスタッフが悪感情を抱く時への対応について
- 担当1人で抱え込まない。悪感情は同僚に吐き出す
- 自分が感じることは他の人も感じている。みんなで対処方法を考える
- 自分に余裕がないと口調がきつくなる。イライラすると感じた時は、他の人に変わってもらう
- 病気の理解を深める。知識は強い武器になる
- 説明・説得・無理強いはしない
- 一時的にその場を離れることも有効
- 患者間のトラブルには職員が間に入り、代わりに謝る
- スタッフの関わり方で症状が改善も悪化もする
2.障害のある認知症の方の特徴
- 環境の変化に影響されやすい
- 言葉、音、光などの刺激に敏感
- こだわりが強い
- 会話が続きにくい
- 何度も同じことを聞く、約束を忘れる
- 言語能力が障害される
- 嚥下機能障害がある
- 手順がわからない
一緒に工夫しましょう
3-1 利用者さんへの対応のポイント
- なれ合いになっていませんか?
- きちんと説明、きちんと注意しましょう
- 性格、生活史、身体機能、基礎疾患、認知機能の度合いすべて一人一人ちがいます
- 「だめだめ!」や「困った人!」から始めていませんか?
- 出来ること、出来ないことの見極めをしてください
- 相手の言葉、思いをしっかりと聞いていますか?
- 手を出しすぎていないですか?出来ることはたくさんあります
3-2 スタッフへの対応のポイント
「スタッフが元気でなければ良いケアはできません」
- プロの目線を持つことは大事です
- モチベーションを上げる工夫をしていますか?
- スタッフの負担軽減のための努力をしていますか
- 研究、評価、実施、振り返りを行いましょう
- 自分をリフレッシュできるアイテムを持ちましょう
- 仕事環境はどうでしょう?物品は?動線は?
- みんなの思いを出せる場所はありますか?
- チームケアはどうですか?同じ目標がありますか?
- リーダーさんはいますか?
4.ご利用者さんが安心できる場所つくり
施設や病院では、その環境、背景、スタッフの考え方、教育などすべて同じではありません。
けれど、
誰かのために、誰かの安心できる生活のために頑張っているところは同じです。
しんどい時には口にして、誰かに聞いてもらいましょう。聴いてあげられる人になれるよう努力をしましょう。お互いさまです。一人で抱え込まないようにチームケアをめざしてください。
認知症ケアに、これが正解であるということはありません
1例1例丁寧にかかわることが一番だと思います
以上、チーム結いの活動報告でした!