坂城町テクノセンターで講演会を聴いてきました。鈴木敏文氏は坂城町が生んだ、偉大な日本を代表する経営者である理由が分かったような気がします。人間の心理をつかむことの大切さ、お客様の立場で考えることの大切さを言われました。今の不況に対しても、不況だからと愚痴や不平不満を言っているより、世の中は変化しているのだから、市場の変化に合わせて一緒に変化していくことこそ大切で、変化をどう捉え、どう自分たちが変わるかだと教えていただきました。鈴木さんの発案は、内部からも外部からも反対される中での船出が多く、ストレスフルな人生だったと思うのですが、成功への確信を持ち、謙虚で静かなお話に、人間力の大きさを感じました。大多数に反対される時、平凡な人であれば、すぐに諦めてしまいます。ふと、理事長が『反対される時ほど、世間で成功する確率は高いことが多い』と言っていたことを思い出し、多くの人に反対されるということはその立案が常識を超え、理解ができない範疇にあり、その認識力の高さゆえに、価値の創造がなされるならば、巨大な市場を確保することがあるのかもしれないと思いました。そんなことを考えながら、先見性の元になる知識や経験、洞察力を高め続けていかない限り、反対の嵐の中で、船を進める勇気は出てこないので、リーダーの資質を考える機会を頂きました。何はともあれ、上田市の隣の坂城町から輩出された鈴木敏文氏を誇りに思うと同時に、時代を読む目と、諸行無常の中にあって変化を恐れず変化し続ける若さに、脱帽しました。
