新年あけまして、おめでとうございます。昨年9月に民主党政権が誕生し、「コンクリートから人への」スローガンの下、社会保障制度への財政シフトが予想されアップが期待されていましたが、今年4月の診療報酬改定は本体で1.55%のアップにとどまりました。一方、日本全体が不況にあえぎ、収入が減る中にあって外来の治療費を工面するのもままならず、入院治療を受けたくとも費用の面で困難な人が増えてきました。これからは、地域で生活する精神障害者のサポート、救急医療的対応の必要性が増し、外来機能、地域生活支援機能は質が問われ、社会の変化に対応して病院も変化していくことになると思っています。今年の目標は3つです。まず、『人財の育成・強化』です。今後5年、10年の健全な発展のために、過去十数年で倍増したスタッフ人員の育成、強化に重点をおきます。笑顔で挨拶がしっかりできる良き伝統を引き継ぎ、精神科診療サービス・治療の成績の向上に向けて結果を出せる人材になれように努力していきましょう。新人、中途採用者および中間管理職向けの教育システムを考え、当院を支える人材が輩出されるように教育カリキュラムを考えていきたいと思います。昨年度の厚生局の監査に耐えうるような、診療報酬制度の中身を知り、専門知識を持った集団へ変わってください。また伝達講習発表に加えて、当院で応用できる部分は取り入れていきましょう。『2番目に外来治療と障害者の地域生活支援の充実が継続目標』となります。患者さんの待ち時間を減らし、満足度、治療成績のアップが常に求められていますし、自殺等の事故の減少も私たちの仕事の時代的要請となっています。救急医療で迷うことが無いように対応マニュアルを熟知し、適切・機敏な対応ができる病院でありたいものです。『3つめに、入院治療の満足度の向上』です。入院して良かったと思える診療サービスと結果が求められています。食事内容の満足度を上げる努力もお願いします。最後に、今年は、新卒の大学生の4人に1人が就職の内定が決まらないという不況の中で、春に市議・市長選、夏には参議院、知事選挙が予定され激変、激動の年になりそうです。長野県のリーディングホスピタルを目指して頑張ってきましたが、これからは、県内の精神科病院のお手本になることが求められています。厳しい時代環境にありますが、愛・信頼・奉仕という当院の理念に立ち返り、理想の病院作りに一致協力して頑張ってまいりましょう。