千曲荘病院のグランドの西の隅に、桜の木の3倍は越える大きなポプラの木が、立っています。千曲荘病院50年の歴史の中で、グランドを造成した時に植えたということを理事長から聞きました。樹齢は47歳くらいだそうです。冬には一枚も葉がなかったのに、春になると新芽を出し、新緑の若葉をつけ、日々葉を増やし、日々大きくなって、適度な日陰を私たちに提供してくれます。四季に合わせて、あまりにも見事な変化変身ぶりに、諸行無常を知るわけですが、それでニヒリズムに陥るわけではなく、逆に毎年この変化を見ていると、目に見える形は変われども、もっとその奥にある生命のエネルギーの偉大さのようなものを感じます。これだけの大きさの木を支えるには、大地に張った根は、休むことなく毛細管のような根っこから、水分や養分を必死に吸収し続けなければならないはずで、それができなくなったら、多分倒れてしまうだろうと思うと、大自然に対する畏怖の念に打たれます。どのくらい時間がかかるか分かりませんが、表面的に判断するのではなく、目に見えない努力、優しさ、思いやり、美しさを発見し続けられる自分でありたいと思います。
