2013忘年会院長挨拶

皆さん、1年間本当にご苦労様でした。今年も良い1年だったと感じています。55周年という記念すべき年でしたが、新病棟建築の関係もあり、田中恒孝先生の講演会以外、華々しい式典はあまり出来ませんでした。
講演会では、田中先生がご自分のうつ病体験を話して頂きました。地域の先輩のお話は、私たちの進む方向性は一緒なのだという事を実感することもでき、とても良い講演だったと思います。精神科の医療、病院、疾患に対する偏見については、度々私も口にしていますが、自分の病気の体験について語って頂く、特に、田中先生は信大の教授候補にもなった優秀な医師であり、研究者でもある方の体験は偏見を取るうえでも大変貴重で、有意義なものでした。私も、日本精神神経科学会で、アンチスティグマ委員会に入っています。委員会へは様々な年代の先生方が参加し、偏見の払拭に向けて議論し、活動しています。偏見に関しては様々な取り組みが行われていますが、私は語る事でも多くの方に理解してもらえるのではないかと思っています。例えば、今、風邪が流行っていますね。風邪は沢山の人が罹ります。肺炎に罹ったことがある人は、風邪よりも少なくなります。肺炎だと思っていたら、肺癌だったという人の数はもっと少なくなるでしょう。精神疾患も同じです。気が滅入る等の軽度のことは誰にでもある事です。重篤になると、精神科の病院で入院する必要が出てきたり、場合によっては障害と認定される事もあります。風邪の様に誰もが罹る状態もあれば、癌の様に入院して治療する必要がある状態もあります。肺炎は完治すれば元気になります。ですが、そうではない病気もあります。そう考えれば、私たちが向き合っている精神科の病気も同じなのです。精神科疾患は特別なものではありません。それを多くの方に理解してもらいたいと思っています。しかし、一番具合が悪いときを見聞きすると、とても恐ろしい病気に感じられ、絶対に自分はあんな状態になりたくないという偏見が出てきてしまうのです。その辺りに気を付けて活動して行かないといけないと思っています。

 今年は病院祭を止めて、山崎実行委員長に相談して2年がかりで開催しても良いかなと思っていたのですが「1年で頑張って開催したい」と言ってくれたので、今年も開催する事が出来ました。工事で会場は少々手狭になってしまいましたが、結果は大成功でしたね。実行委員長を始めとしたスタッフの皆さんのおかげです。また、県精協の職員研修会でも、藤沢PSWを実行委員長に、とても良い研修会となりました。時期が例年よりもずれた為、会員病院からの演題は少なかったのですが、座長のおかげもあり、とても良いディスカッションができていました。池淵恵美先生の講演は残念ながら聞く事が出来なかったのですが、池淵先生から「千曲荘病院の皆さんは本当におもてなしの精神がある方たちばかりで感動しました。」というメッセージをいただいたと聞いています。緑化委員の皆さんにもとても頑張って頂きました。
当院では、退院された患者さんに満足度調査を実施していますが、東棟が完成してからのここ10年程で「ここに来て良かった」「優しく接してもらえて良かった」という声が増えてきました。私たちの対応の質が高くなってきているのだと思います。本日は欠席されているのですが、約2年ぶりに帰ってきた牛島先生から「千曲荘病院は本当に底力のある病院ですね。前よりずっと質が良くなっています。」と、言って頂き、名指しで職員の成長を褒めてくれました。他にも、上げればキリがない程、良い話は私の所に届いています。今年は少々心配なこともありましたが、大きな事故も今のところは無く、過ごせました。来年はいよいよ新病棟が完成します。新しい病棟で、皆さんと一緒に良い診療を行っていければと思っています。救急病棟の立ち上げにはまだ数字が足りないのですが、医局の先生方と協力して4月にはスタートできる様にしたいと思っています。医師の人数も、契約途中なのですが牛島先生以外にも常勤医があともう1人増える予定で、期待しています。他にも、千曲荘に見学を希望される先生や、研修中でも千曲荘へ勤めることは出来ますか?という話を聞きました。千曲荘病院の名前が知れ渡っているのを実感しました。
皆さんが真剣に聞いてくれるので、ついつい長くなってしまいました。今日は美味しい料理を食べて、アルコールが好きな方は飲んでもらって、楽しい会になることを願ってご挨拶とさせていただきます。
今年1年、本当にありがとうございました。

安藤診療部長 乾杯の挨拶
新しい病棟と共に、電子カルテの話が立ち上がりました。電子カルテになることで、カルテの字が読みやすくなる事はとても良いと思います。しかし、やはり無機質だとか、冷たく感じるといった感想も聞こえてくると思います。私は、他の病院で電子カルテを使っていますが、電子カルテになっても、それを使う医師や看護師の個性や、診察を受ける患者さんの個性は変わらないと感じています。電子カルテになっても、一人一人違う所は出てきます。電子化されても、人というのは変わらないと思います。来年、新しい建物や、システムになっても、人が大事なことは変わりません。昔、「コンクリートから人へ」という言葉がありましたが、やはり、変わらず人が大事だという事です。来年も皆さんと協力して良い病院を作れればと思います。今年一年、お疲れ様でした。

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